認知症は早めの対処が重要です。
人は誰でも年をとると若い頃よりも身体機能が衰えてきますが、身体の一部である脳も例外ではなく、加齢とともに変化が起こり、新しい事を覚えにくくなったり、物忘れをしてしまったりしてきます。日常生活に支障のない「もの忘れ」は生理的な老化現象ですが、もの忘れで日常生活に支障が出てきた場合には、「認知症」を疑った方がよいかも知れません。
では具体的に、認知症にはどんな症状が見られるのでしょうか?
認知症では、(1)物忘れや記憶がしにくくなった事からくる症状と、(2)物忘れ以外の症状が見られます。
● 同じ事を何度も言ったり聞いたりする
● 置忘れやしまい忘れが目立つ
● 蛇口やガス栓の締め忘れが目立つ
● なべ・やかんを焦がすことが多くなった
● 物の名前が出てこなくなった
● 財布や物品を盗まれたと言う
● 薬の管理ができなくなった
● 時間や場所の感覚が不確かになった
● 慣れている所で道に迷うようになった
● テレビドラマの筋やニュースの内容が理解できない
● 買物でおつりなど計算の間違いが多くなった
● 家電製品(テレビのリモコンなど)が使えなくなった
● 趣味や日課が出来なくなった
● 簡単な家事も出来なくなった
「認知症」は65歳以上の人では、15人に1人は患うという誰にでも起こりうる身近な病気です。
認知症の中には、他の病気が原因で引き起こされているものもあり、その病気を治療すれば、認知症の症状を改善できたり、治すことができる場合もあります。
また、アルツハイマー型認知症や脳血管性認知症などの認知症は、残念ながら治すことはできませんが、早い時期から治療を受ければ、認知症症状の進行をゆっくりさせることは可能です。
上記のような症状を複数実感し、認知症が疑われたなら、早めに専門医を受診する事をお勧めします。